潰瘍性大腸炎の経過観察に新しい便中マーカーを

 

潰瘍性大腸炎とは?? 

潰瘍性大腸炎クローン病とともに炎症性腸疾患と総称される慢性の炎症性疾患で国の難病に指定されています。
根本的治療法が確立されておらず、再燃と寛解を繰り返す非常に大変な病気です。

 

これまでの経過観察は??

これまで潰瘍性大腸炎と診断された方の経過観察には内視鏡検査が必要でしたが内視鏡検査は患者様が苦痛を伴う検査(内視鏡の上手なドクターであれば痛みはないようです)であり術中に粘膜を傷つけてしまうリスクもありました。

 

新しいマーカー便中カルプロテクチンとは?? 

2017年6月に保険適用となりました便中カルプロテクチンは、主に好中球の細胞質に含まれる分子量36kDaのカルシウム・亜鉛結合 タンパク質で潰瘍性大腸炎の評価に使える検査として注目されています。

クローン病は保険適用ではありません。

 

他の食道炎や食道がん等でもカルプロテクチンの値が上がってしまうという問題点もありますが寛解のタイミングで測定して3ヶ月毎に経過を測定していくことで内視鏡検査を省略する事が出来ます。

 

このような新しい検査がどんどん出来て苦痛から救われる方が多くなればと思います。